岡本太郎
友達に好かれようなどと思わず、友達から孤立してもいいと腹をきめて、自分を貫いていけば、本当の意味でみんなに喜ばれる人間になれる。
人生はキミ自身が決意し、貫くしかないんだよ。
生きる日のよろこび、悲しみ。
一日一日が新しい彩りをもって息づいている。
壁は自分自身だ。
人生に命を賭けていないんだ。
だから、とかくただの傍観者になってしまう。
私は、人生の岐路に立った時、いつも困難なほうの道を選んできた。
愛をうまく告白しようとか、自分の気持ちを言葉で訴えようなんて、構える必要はない。
きみの体全体が愛の告白なのだ。
信念のためには、たとえ敗れると分かっていても、おのれを貫くそういう精神の高貴さがなくて、何が人間ぞと僕は言いたいんだ。
手なれたものには飛躍がない。
常に猛烈なシロウトとして、危険をおかし、直感に賭けてこそ、ひらめきが生まれるのだ。
心の底から平気で、出世なんかしなくていいと思っていれば、遠くの方でちぢこまっている犬のようにはみえないんだ。
他人のものはもちろん、たとえ自分の仕事でも、なぞってはならない。
人間にとって成功とはいったいなんだろう。
結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、ではないだろうか。
自分に能力がないなんて決めて、引っ込んでしまっては駄目だ。
なければなおいい。
今まで世の中で能力とか、才能なんて思われていたものを越えた、決意の凄みを見せてやる、というつもりでやればいいんだよ。
危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。
挑戦した不成功者には、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが、挑戦を避けたままオリてしまったやつには新しい人生などはない。
きみはあなた自身を創造していると思いなさい。